iOS版Garagebandで、24ビットの録音・書き出しをする方法

「iPhone・iPad でも、いい音で録音や書き出ししたいんだけど、どうしたらいいの?」って悩みを、解決します。
モバイル端末の iPhone・iPad だって、いい音でレコーディングできるって、知ってましたか?デフォルトではオフになっているので、自分で設定する必要があるんですよ。
iOS版GarageBandには、なんと!!24ビットで「録音・ミキシング・書き出し」できる実力を、隠し持っていたのです。
というわけで今回は、iOS版Garagebandで、24ビットで録音・書き出しする方法について解説します。
目次
【iOS版Garageband】24ビットで録音・書き出しする方法【3ステップ】
iOS版Garagebandで、24ビットで録音・書き出しする方法を解説していきます。
iPhone・iPad でつかえるアプリ版の GarageBand だって、いい音でレコーディングできるようになりますよ!だれでもわかるように、3つのステップで説明しますね。それでは、いってみよ〜!

【ステップ1】GarageBand アプリの設定>詳細をタップする
ステップ1は、GarageBand アプリの設定>詳細をタップしましょう。
iOS版Garageband のプロジェクトをひらいたら、右上の 歯車ボタンをタップしてください。
設定画面が表示されたら、画面を上にスワイプします。
設定の下の方にある詳細を、タップしてください。
ここまでで、ステップ1の作業は完了です。
【ステップ2】24ビット・オーディオをオンにする
ステップ2は、24ビット・オーディオをオンにしていきますよ。
設定の詳細画面が表示されたら、「24ビット・オーディオ」という項目をみつけてください。
スイッチが「オフ」になっているので、タップして「オン」にしてあげましょう。
24ビット・オーディオのスイッチが「オン」になって、緑色にかわったらオッケーですよ。
注意書きに「24ビットレゾリューションでのオーディオの録音、ミキシング、または書き出しを有効にするにはオンにします。」と書かれています。
録音はレコーディングのことで、ミキシングは各トラックを混ぜる作業のこと、書き出しはプロジェクトを1曲のオーディオデータとして保存するってことですね。
ここまでで、ステップ2の作業は完了です。

【ステップ3】GarageBand アプリの 24ビット・オーディオ変更を確認する
ステップ3は、GarageBand アプリの 24ビット・オーディオ変更を確認しておきましょう。
24ビット・オーディオのスイッチを「オン」にしたら、プロジェクトを書き出してみましょう。
プロジェクト選択画面で、プロジェクトを長押ししてください。
共有シートがでてきたら、共有 をタップします。
曲を送信画面では、曲 のところをタップしましょう。
「Apple Lossless・非圧縮(AIFF)・非圧縮(WAV)」のよこに、「44.1kHz 24ビット」と表記されるようになりました。
これで、ちゃんと GarageBand アプリの設が、24ビット・オーディオに変更されたってことですよ。あとは、いつもどおり作業してオッケーです。高音質な 24ビット作業ができるようになります。
ここまでで、ステップ3「GarageBand アプリの 24ビット・オーディオ変更を確認する」作業およびiOS版Garagebandで、24ビットで録音・書き出しする方法の解説は完了です。
ちなみに、24ビット・オーディオの設定をしていないと、こんな感じで「44.1kHz 16ビット」って表示されちゃいますよ。表示がかわらないときには、あらためてスイッチが「オン」になっているか確認して、GarageBand アプリを再起動するなどの処置をしてみてください。
どうして?初期設定で「24ビット・オーディオ」がオフになっている理由
初期設定で「24ビット・オーディオ」がオフになっている理由は、GarageBand アプリのプロジェクトのサイズが、大きくなってしまうからだと思います。
Apple のヘルプなどに明示されていないので、当メディアの見解ですよ。ただ 24ビットというオーディオの形式を考えれば、デフォルトでオフになっている理由として予測しています。
たとえば、GarageBand アプリのプロジェクトは、iCloud にアップロードされるように設定されています(プロジェクト保存場所を変更することは可能)。これでは、あっという間に無料の 5GB に到達してしまったり、iPhone の容量も圧迫してしまいます。
そうなると、Apple のエコシステムを活用するユーザーにとって、不便になるシーンが増えるってことですね。音楽入門用アプリなので、けっして間違っていない処置だと思いますよ。
16ビットと24ビットって、そんなに違うの?
多くの人にとっては、16ビットと24ビットの違いは、すごく集中しながらいい音質の視聴環境じゃないと判別できないレベル差だと思います。
とくに、iPhone・iPad をつかって音楽制作には、腰をすえてというよりも↓
- 曲作りのスケッチとして
- 屋外での軽いセッションむけ
- はじめての DTM 入門として
- 視聴環境は、iPhoneのスピーカーや、イヤホン
といった使い方が、想定されているような気がします。サクッと音楽を作りたい!音楽はじめたい!って人にとって、24ビット・オーディオは、取り回しのしづらいと Apple は考えたのかもしれませんね。
サウンドデータの16ビットと24ビットについて、容量サイズの違いを検証
サウンドデータの16ビットと24ビットについて、容量サイズの違いを検証してみました。
5分の曲で、どれぐらいサイズが違うのか?比較した内容は、こちらです↓
16ビットと24ビットサウンドのサイズ容量の比較 | ||
---|---|---|
ビットレート | 時間 | サイズ |
16ビット 44.1kHz | 300秒(5分) | 54MB |
24ビット 44.1kHz | 300秒(5分) | 81MB |
※ 同様の iOS版GarageBand プロジェクトで、16ビットおよび24ビットの WAV 形式オーディオデータを書き出して比較しました。 |
1.5倍の差でした。
今回は1つの WAV 形式オーディオデータで、比較しているのでそれほど大きな差に感じないかもしれません。
たとえば、プロジェクト単位で考えると...けっこう、大きな差になるともいますよ。表にするとこんな感じ↓
16ビットと24ビットプロジェクトのサイズ容量の比較 | ||
---|---|---|
ビットレート | トラック数 | サイズ |
16ビット | 32トラック | 1,728MB (1.7GB) |
24ビット | 32トラック | 2,592MB (2.6GB) |
※ iOS版GarageBand の最大 32 トラックすべてで、オーディオファイルを5分間レコーディングした場合を想定してみました。16ビットの WAV オーディオ1本は、54MB。24ビットの WAV オーディオ1本は、81MB で計算しています。 |
16ビットプロジェクトの 1.7GB と、24ビットプロジェクトの 2.6GB の差は、けっこう大きいと思いますよ。
さらに、50 プロジェクトつくったとすると...↓
16ビットと24ビットプロジェクトの総サイズ容量の比較 | ||
---|---|---|
ビットレート | プロジェクト数 | 総容量・サイズ |
16ビット | 50プロジェクト | 85GB |
24ビット | 50プロジェクト | 130GB |
※ iOS版GarageBand 5分間のプロジェクトで比較しています。16ビットのプロジェクト1こが、1.7GB。24ビットのプロジェクト1こが、2.6GB で計算しています。 |
45GB の差がうまれました!
って考えると、入門用の GarageBand アプリのビットレートを、手動で 24 ビットにする仕組みはいいのかもしれません。
もちろん 32 トラックすべてオーディオだけで、曲を作るってことはないんですけどね汗。今回はあくまでも検証ということで、ご了承ください。
24ビット・オーディオでレコーディングしたい中級者以上の人は、きっと自分で調べてやり方を見つけるでしょうからね。


GarageBand アプリで 24 ビット・オーディオのスイッチをオンにしても、おそらくいままでレコーディングしたものは 16ビットのままだと思われます。プロジェクトの書き出しや、新たに録音したものは 24ビットになるはずですが...このへんは、正確な表示がないため確証はもてません。
ただ、もしも 24ビットオーディオのスイッチがオフでも、内部で 24ビット録音してくれているとしたら、プロジェクトのファイルサイズも変わってしまうため...考えづらいんじゃないかな?って思います。今後、詳しく検証してみますので、情報がわかり次第追記しますね!
歌ってみた系のレコーディングは、「24ビット・オーディオ」をオンにしよう!
歌ってみた系のレコーディングは、「24ビット・オーディオ」をオンにしましょう。
なぜなら、通常の歌ってみたのレコーディングならば、トラックを使い切るほどたくさんのトラック数は必要ないからです。
- メインボーカル:3トラック
- ハモリボーカル:2トラック
- カラオケ音源:1トラック
- 合計:6トラック
もし仮に全トラック、5分間フルで 24ビット WAV レコーディングしても 486MB なんです。このぐらいであれば、24ビットで解像度を高くして録音できるメリットのほうが大きくなると思っています。
16ビットと24ビットでは、ダイナミックレンジ、オーディオの解像感が違ってきます。24ビットでレコーディングした方が、ノイズの面でも有利です。すこしでもいい音でレコーディングしたい iPhone 歌い手さんは、覚えておいてください。
16ビットと24ビットの違いについて、「simplestudio.jp」さんの記事がよくわかりますので、興味のある人はぜひ読んでみてください↓
まとめ
- 【ステップ1】GarageBand アプリの設定>詳細をタップする
- 【ステップ2】24ビット・オーディオをオンにする
- 【ステップ3】GarageBand アプリの 24ビット・オーディオ変更を確認する
※ 内容を把握したら、実際に試してみましょう!上記のテキストリンクをクリックして、記事の上部まで移動できますよ。
iOS版Garagebandで、24ビットで録音・書き出しする方法について、解説しました。
アプリ版のGarageBandでは、デフォルトでオフになっています。必要なときがきたら、オンにするようにしてください。
ひとつ注意点があるとすれば、24ビット・オーディオにすると、プロジェクトのサイズや書き出したオーディオの容量が大きくなってしまいます。よく考えてから、オンにするようにしましょう。
それでは、今回はこの辺で!? ほかにも、iOS版GarageBand の使い方や最新情報についてまとめた記事があります。あわせて、こちらをどうぞ↓
【関連】GarageBand iOSの使い方を徹底解説!!【iPhone・iPad専用】

参照元:iOSのためのGarageBand - Apple(日本)
※画像:Garageband for iOS の操作画面をキャプチャしたもの
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※掲載内容は記事作成時のものであり、現在は変更になっている場合があります。