SONY MDR-CD900ST レビュー|結局、定番は必要になるからッ!!

「SONY MDR-CD900STって、定番すぎるけど買っても大丈夫かな?」
って疑問を、解決していきます。ついにわたしの使ってみたレビュー記事が、あなたのお役にたてる日が来ましたね...



テレビやスタジオの写真など、かならずといっていいほど目にするヘッドホン。それが、SONY「MDR-CD900ST」ですよね?
【公式】MDR-CD900ST|ソニー・ミュージックスタジオ、モニターヘッドホンオフィシャルサイト
いわゆる音楽業界のスタンダードということで、特に初心者 DTMer にとってもきになる存在だと思います。しかし...
- 1989年の発売から 30 年以上経過し、さすがに古いんじゃないか?
- 魅力的なモニタースタジオヘッドホンが、他のメーカーからもリリースされている
- 私って天邪鬼な性格だから、定番を外したいのよねぇ...
SONY「MDR-CD900ST」を、これから買うべきか悩む人って、こんな感じのことを考えている気がするんです。...何を隠そう、私のことなんですけどね。笑
SONY「MDR-CD900ST」の歴史は、1989 年から私たち一般ユーザーでも買えるようになりました。私がSONY「MDR-CD900ST」を手にしたのは、2013年。もうかれこれ、7年ほどの付き合いになりますね。
もし、あの時の自分にかける言葉があるとすれば...「定番だからこそ、今すぐ手に入れておきなさい!」ってことですね笑。定番こそ、侮ってはいけない。それを、わたしは SONY「MDR-CD900ST」さんから、学んだような気がしています。
というわけで今回は、SONY「MDR-CD900ST」という歴史の長い定番ヘッドホンを、いまから購入すべきか?って悩みを、わたしのレビュー記事で解決していきます。
目次
SONY「MDR-CD900ST」レビュー!定番のモニターヘッドホンの実力
まず SONY「MDR-CD900ST」について、7年間使ってみたレビューをさせていただきます。
購入した当時の写真がないので、ちょっとヘタっている SONY「MDR-CD900ST」さんです汗。味のあるヘッドホンに、育ってくれている気がしますよ。愛着が湧いておりますよ。

1.外観・デザインをレビュー
SONY「MDR-CD900ST」の外観・デザインを、レビューしていきましょう。
SONY「MDR-CD900ST」の見た目は、ザ・ヘッドホン!って感じですよ。イヤーパッドがあって、ヘッドバンドがあって、必要なものだけで構成されています。とてもシンプルです。
SONY「MDR-CD900ST」は、王道まさにど真ん中をいくスタイル!ぎゃくに、目新しさがないので、流行のファッションとあわせる...なんて使い方はむいていないデザインかもしれませんね笑。
マイスタジオで飾られている SONY MDR-CD900ST は、オシャレというよりも安心感があります。「いてくれて、ありがとう〜」って、定位置の SONY MDR-CD900ST に語りかけることもありますよ笑。
SONY「MDR-CD900ST」の外観・デザインについてまとめると、王道をいく安心するみためってことですね。基準となるデザインといっても、いいかもしれません。長く愛され続けているのは、このシンプルなデザインも関係していたのかもしれませんね。
- ザ・ヘッドホンという形!
- 業務用として、安心感がある作り
- テレビでよく目にするから、見慣れてる感じ
2.スペック・付属品をレビュー
SONY「MDR-CD900ST」のスペック・付属品を、レビューしていきましょう。
スペックについては、特段かわったところはないと思います。オーディオインターフェイスにつないでも、スマホにつないでも、ちゃんと音量をだすことができます。だから、すごく扱いやすいんですよね。注目したいのは、200g という軽さですね。個人的には、長時間つけていても首が疲れないところに、絶大なる信頼感をもっています。
ちなみに SONY「MDR-900ST」の付属品は、なにもついてきませんでした。写真がないのが残念なのですが...真っ白い箱にSONY「MDR-900ST」本体が入っているだけだったんですよ。「さすが、業務用!」って叫んだのを、今でも鮮明に覚えています。
SONY「MDR-CD900ST」のスペック・付属品についてまとめると、さすがプロの業務用ヘッドホンといったところでしょうか。スペックは、どんな環境でも問題ない平均的なものです。付属品も、簡素であるのは、本体以外に必要なものがないからであって、必要最低限なんですよ。まさに、プロ用ですね!
- ドライバーユニット:40mm
- 音圧感度:106dB/mW
- 再生周波数帯域:5-30,000Hz
- インピーダンス:63Ω
- 最大入力:1,000mW
- コード長:2.5m。ストレートタイプ
- プラグ:ステレオ標準プラグ
- 質量:約200g(コード含まず)
※付属品はなし
3.装着感・素材感をレビュー
SONY「MDR-CD900ST」の装着感・素材感を、レビューしていきましょう。
SONY「MDR-CD900ST」の装着感は、側圧が弱くて個人的にばつぐんの着け心地なんですよ。イヤーパッド・ハウジングはこぶりなので、顎にあがらないので歌うときにジャマにならないんです。耳におおいかぶさるタイプなので、耳の大きい方は辛いかもしれません。
また SONY「MDR-CD900ST」は、密閉型のヘッドホンになっています。通気性は期待していませんでしが、やっぱり夏場はけっこうムレる感じがあります。汗をかくので、使い終わったら柔らかい布などで拭き取って掃除した方がいいですね。逆にちゃんと密閉できている証拠かもしれませんね。
各パーツの素材を、みていきましょう。
ヘッドバンドは、近くでみると、まるで革製品のようないでたちなんですよね。素材はについて調べたのですが、名前がでてこなかった...知っている方がいらっしゃったら、ぜひ教えて欲しいです汗
薄くて硬い感触ですが、突起している部分がないので、頭部にあたって痛いと感じることはありません。クッション性はありませんが、シンプルな構造なので壊れにくそうな印象があります。レコーディング用と考えれば、何もないほうが万人にフィットする形になると思うので、ここは個人的に好きなポイントだったりします。
イヤーパッド部分は、合成皮革ですね。SONY「MDR-CD900ST」は、オーバーイヤータイプなのですが...イヤーパッドが薄いつくりなので、耳がペタッと張り付く感じがあります。装着方法の問題ですかね?
ただ音質を求めるプロ用の機材なので、とくべつ高級な素材感を求めているわけではありません。かといって、装着感をそこなうことない素材が使われています。
SONY「MDR-CD900ST」の装着感・素材感をまとめると、側圧は弱くて重さも軽いから抜群の装着感。素材感は、装着感をそこなわない絶妙なバランスのものが採用されている。プロの現場で使用される理由が、なんとなくわかってきたきがしますよ。
- 側圧は弱め。個人的に着け心地いい
- イヤーパッド・ハウジングはこぶりなので、顎にあがらない
- 歌うときに邪魔にならないヘッドホン
- イヤーパッドは、ちょっと小さめかも
- 夏場はけっこう蒸れるから、使い終わったらメンテナンス必要
- ヘッドバンドは、まるで革製品っぽい見た目。イヤーパッドは、合成皮革だと予想。
- 装着感を損なわない素材感が、いい!!
4.音漏れ具合をレビュー

(Size: 1MB)
SONY「MDR-CD900ST」の音漏れ具合を、レビューしていきましょう。
今回の計測したときの条件と環境は、こんな感じでした↓
- Apple Watch でノイズレベルを計測
- 収録時スタジオのノイズレベルは、32dB。
- 首かけ状態と着用時で、計測。
- ヘッドホンの音量は、静かな部屋で気持ちよく音楽が聞けるレベルに調節

まずヘッドホンを首にかけた状態だと、ノイズレベルは「約 61dB」が平均でした。
さてここから、どのぐらい音漏れが軽減されるのか?プロ用の密閉型ヘッドホン SONY「MDR-CD900ST」の実力は...
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約 20dB 軽減!
ヘッドホンを装着した状態だと、ノイズレベルは「約 41dB」が平均という結果になりました。
20dB の軽減できていましたよ!さすが、プロの現場でもつかわれているという密閉型ヘッドホンですね。遮音の性能がちがいますよ。これだけ密閉してくれるなら、弾き語りのような場面でも、マイクにモニタリングの音がかえらないから安心です。
たとえば、夜にしか DTM できないような人にも実はいいかもしれません。静かにしなければいけない環境でも、となりの人に迷惑をかけることなく作業をすることができますよ。
収録マイクは、Zoomの「iQ7」を活用していますので、参考までに!!

- ヘッドホンを首にかけた状態だと、ノイズレベルは「約 55dB」が平均
- ヘッドホンを装着した状態だと、ノイズレベルは「約 42dB」が平均
- 遮音性は、約 13dB 軽減という結果に
- 密閉型ヘッドホンなので、音の遮音はバッチリ。
5.音質をレビュー
SONY「MDR-CD900ST」の音質を、レビューしていきましょう。
かまぼことよばれるようなフラットな傾向な音。低音は少なめで、ボーカルのチェックがやりやすいんですよね。高域は歪みが少ないので、正しくなっている音をチェックできるという安心感があります。
解像度についてはいわずもがなですね。モニタリングとして、どんな音作りなのか?レコーディングした音で、ノイズや弾き間違いなどないか?そのとおり再生してくれるから、ダメなところもよくみえてきます。逆に、粗が目立ちすぎて、自分の演奏に肩をおとしてしまうこともあります涙。
ただ低音については、ほかの再生機器の出番が必要になると感じています。決して低音が出てないわけではありません。すごくタイトで、量感がすくないので...ベース音の耳コピは、ちとやりづらいかな?って感じることもしばしばあるんですよ。マスキングされることはないですが、リスニング用として楽しめないのはここがポイントかもしれません。
定位や音葉については、個人的には狭い印象があります。耳と振動板までの距離が近いことが、関係しているのかもしれません。ヘッドホンって、スポーカーを耳の間近で鳴らしているような仕組みですからね。空間を楽しむことは難しいですが、定位はしっかり分離しているから、ミキシングでの音の左右位置をつかうむ用途なら問題ないですよ。
SONY「MDR-CD900ST」の音質についてまとめると、基準としてもっておくべきヘッドホンって感じの音質ですね。定番という信頼感もあって、この音質を基準としてほかのヘッドホンに変えたときに、耳をチューニングし直すにはもってこいの1台だと思います。
- フラット傾向の音
- 低域は少なめに感じる。
- 高域は歪みを感じない忠実な音
- 解像度が高く、ノイズチェックが捗る
- 音場は、近い位置で聞こえる
- 左右の分離感あるので、定位のチェックもやりやすい
- 定番という信頼感がある
歴史の長い定番ヘッドホン SONY「MDR-CD900ST」は、いまから購入するべきか?
歴史の長い定番ヘッドホン SONY「MDR-CD900ST」は、DTMer なら購入すべき!だと、個人的には考えています。
これは私が実際に、 SONY「MDR-CD900ST」を購入するまえに悩んだことです。実は、SONY「MDR-CD900ST」のまえに、AKG「K271 MK2」 を買ったんです。使い勝手もよく満足していたのですが...
テレビの番組やスタジオでレコーディングしているアーティストの耳には、SONY「MDR-900ST」。なんども目にするたびに、どんなアーティストも SONY「MDR-CD900ST」を通した音で、モニタリングしている。そうなると、「やっぱり定番が、気になる!!!」...って、来る日も来る日も悩むようになってしまったんです。
結局、SONY「MDR-CD900ST」を買ってしまいました。ですが今考えると、やっぱり基準となるような定番の音を知っておくというのは、DTMer として必要なことだったんじゃないか?って考えるようになっています。
もちろん。SONY「MDR-CD900ST」の音質について、「コレぞ、フラットだ!」であったり、盲目的に「コレがいい!!」なんてことを、ここで表現したいわけではないんですよ。なぜ、SONY「MDR-CD900ST」が定番になったのか?ということを、実際に自分の耳で確かめることに意味があると思っています。
この記事を読んでくださった方のおおくは、SONY「MDR-CD900ST」に興味があるかただと思います。さらに、いまから定番のヘッドホンを購入することに疑問を感じている側面もある。だから、答えを求めているはずです。
もしもわたしが、いまから DTM をはじめるとしたら、間違いなくいちばんはじめに買うヘッドホンは、SONY「MDR-900ST」です。感じ方や判断は、各々にお任せします。それでも、定番が気になるかも...って少しでも思っているなら、悩む必要はないと思いますよ。わたしの経験から言えることでした!
メンテナンスすれば、長く使える!!
SONY MDR-CD900ST は、メンテナンスして使えば、かなり長く使えるんですよ。
定番のヘッドホンということは、それだけ交換するための部品が、世に出回っているということ。これも、魅力のひとつです。
イヤーパッドは当然ながら、ドライバーユニットまわりのウレタンリング、ヘッドバンドクッションだって販売されています。
パーツを交換しながらつかうことで、5年・10年と長く使える相棒になってくれるというわけですよ。
当メディアでも、実際にメンテナンスしてみた記事「イヤーパッドを交換する方法」「ウレタンリングを交換する方法」を書いていますので、参考にしてみてください。
SONY「MDR-CD900ST」レビューのまとめ
SONY「MDR-CD900ST」について、レビューさせていただきました。まとめると、こんな感じです↓
- デザイン:ザ・ヘッドホン。業務用の安心感ある作り・テレビでも見慣れている
- スペック・付属品:扱いやすいスペック・付属品は本体のみ
- 装着感・素材感:側圧は弱くて重さも軽いから抜群の装着感。素材は、装着感をそこなわない絶妙なバランスのものが採用されてる
- カールコード:
- 音漏れ:装着していないときの平均ノイズ:約 61dB。装着してるときの平均ノイズ:約 41dB。さすがプロの現場で使われる密閉型ヘッドホンの静かさ!
- 音質:フラット傾向の音で、解像度も高く、信頼感がある
- 総評:定番が気になる人は、ぜったいに手に入れておくべきモニタリングヘッドホンです!!
モニタリングヘッドホンとして、DTMer なら1回は手に入れて自分の耳で確かめてみてほしいです。定番たる所以がわかりますし、初心者ならなおさら、これで物足りなくなる場面は少ないと思いますよ。
わたしも7 年間、SONY「MDR-CD900ST」とともに歩んでまいりました。劣化してきたパーツを交換しながら、まだまだ現役で使い続けていきますよ!長年愛されている、基準となるヘッドホン。その音質を、あなたの DTMer としての第一歩として、ぜひ実際に聞いてみてください。

そのほか、DTM 音楽制作の機材や、ヘッドホンレビューに関する記事は、こちらの記事をご覧ください↓
【関連】DTMの必要機材おすすめ7選|初心者はまずコレ読んで!!【2020】

参照元:MDR-CD900ST|ソニー・ミュージックスタジオ、モニターヘッドホンオフィシャルサイト
※画像:サウンドテック・ラボ
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